【秩父のグルメ】小鹿野の「わらじカツ」を味わう!
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(動画の目次)
00:27 今回のテーマは「わらじカツ」
01:29 わらじカツを実食
02:21 わらじカツって?
02:58 わらじカツの発祥
03:35 わらじカツの味付け
04:32 醤油ベースの秩父のわらじカツ
05:13 なんでわらじ?
05:58 さまざまなお店のわらじカツ
07:11 食べる人を選ばないわらじカツ
07:59 「元六 小鹿野店」のわらじかつのこだわり
11:07 終わりに
12:00 「元六 小鹿野店」のご紹介
こんにちは。須崎旅館の女将、須崎真紀子(すざきまきこ)と申します。今回は、私も好物の秩父のご当地グルメ「わらじカツ丼」をご紹介致します。
わらじカツとは?
「わらじカツ」をご存じですか? わらじカツとは、わらじの形をしたカツが二枚乗っている、秩父名物の丼ものです。ころもはサクサク、お肉は柔らかくてジューシー。ボリュームも満点で、お店によってはわらじカツが丼からはみ出ていることもあります。一枚目のわらじカツはお酒の肴に、二枚目はご飯と一緒に食べるのが通です。
わらじカツの味付け
秩父のわらじカツのタレは、醤油ベースで甘じょっぱく、ご飯がどんどんいけちゃいます(笑)。家庭料理のような、故郷の味というんでしょうか。優しいほっこりとした味で、温かい気持ちになれます。基本は醤油ですが、お店ごとにタレをアレンジしているのも特徴です。ちょっと辛めだったり甘めだったり、サラッとしたタレやしっとりとしたタレなど、お店によって味付けが違います。秩父に来るたびにいろいろなわらじカツが楽しめます。
わらじカツの発祥
秩父のわらじカツの発祥は、ここ小鹿野町で大正五年創業の「安田屋 小鹿野店」(埼玉県秩父郡小鹿野町小鹿野392)だと言われています。何でも、オートバイで小鹿野町に観光に来るお客様が「安田屋」さんに行列で並んだことから、わらじカツ丼が広まっていったのだとか。ライダーさんの口コミで、わらじカツは秩父名物になっていったのですね。
なぜわらじなの?
どうして肉がわらじの形になっているのか、実はさまざまな説があります。私が知るところでは、「旅行者の旅の安全祈願」という意味があるのだとか。観光地である秩父にピッタリの、素敵な由来です。もう一つの説は、わらじカツ発祥の「安田屋」さんが、「肉を叩いて平べったくしたらわらじに見えた。だからわらじカツと名付けた」というものです。いずれにしても、その由来に思いを馳せながら美味しく食べられるのもわらじカツの魅力ですね。
わらじカツが食べられる
秩父小鹿野町のおすすめ店
わらじカツは、秩父地方のあちこちのお店で食べられますが、須崎旅館からも近い小鹿野町のおすすめ店をご紹介します。
まずは「お食事処 昭和ジュニア」(埼玉県秩父郡小鹿野町小鹿野1841)。「昭和ジュニア※」さんのわらじカツの特徴は、なんといっても紅しょうがときゅうりで作った鼻緒です。これがめちゃくちゃかわいい。食べるのがもったいないくらいです(笑)。
※2024年現在、事情により休業されています
次に「レストラン東大門」(埼玉県秩父郡小鹿野町小鹿野2806)。「東大門」さんのわらじカツの特徴は、なんといってもそのボリューム。例えば「メガわらじカツ」は、四枚分はあるんじゃないかという大きなカツとたっぷりのご飯で、重量は1キロを超えるのだとか。完食できた人は写真をお店にかざってもらえるそうです。
最後は「元六 小鹿野店」(埼玉県秩父郡小鹿野町下小鹿野824)。「元六」さんのわらじカツの特徴を、女将の久津田和枝さんにお聞きしました。それでは和枝さん、お願いします!
元六のわらじかつ
3つのこだわり
久津田和枝(以下略):元六のわらじカツ丼は、お肉、タレ、油の三点にこだわりがあります。
①お肉へのこだわり
一般的にわらじカツというと、同じ部位の肉を使い、大きく見せるために叩きます。元六では、ロースとヒレの二種類の部位を使います。肉を叩いて伸ばすのではなく、切り開いて伸ばします。そうすることで、柔らかくて美味しいわらじカツができます。
②タレへのこだわり
元六はそば屋なので、そば屋ならではのタレを作っています。タレは、みりんと醤油、ざらめ糖を煮立たせて作るそばつゆに、かつお節で取った出汁つゆを混ぜ合わせ、自家製の味噌(田楽味噌や豆味噌、赤味噌など)を入れて作ります。あっさりだけどコクがある。日本人が大好きな旨味成分たっぷりのタレです。
③油へのこだわり
元六では、綿実油を使っています。綿実油とは、綿の種子から抽出した国産の油で、他のサラダ油と比べても王様と呼ばれるほど。あっさりだけど旨味が詰まっている油です。ちなみに、綿実油で挙げた揚げ玉も大人気で、時期によっては無料で揚げ玉をお出ししています。
元六では、三人に一人がわらじカツ丼をご注文くださいます。観光シーズン(お盆や夏休み、冬休み、年末年始など)だと、観光客が多いので、半分くらいの方がわらじカツ丼ですね。当店のわらじカツ丼は、味噌汁つきの単品と、うどん・そばをつけたセットの三種類をご提供しています。もちろん「ご飯と別にわらじカツだけ食べたい」というお客様様に、おつまみわらじカツもご用意しています。お子様からお年寄りまで、誰でも食べやすく仕上げております。
須崎真紀子:元六の久津田和枝さん、ありがとうございました。ぜひ秩父に来られた際は、名物「わらじカツ丼」を楽しんでくださいね。
今回取材させていただいた「元六 小鹿野店」(埼玉県秩父郡小鹿野町下小鹿野824)までは、須崎旅館から車で5分。営業時間は、昼11:00~14:30、夜17:00~21:00。定休日は火曜日。電話番号は「0494-75-0456」。通称「嫁ちゃん」こと、久津田和枝さんこだわりのわらじカツをご賞味あれ。
P.S
須崎旅館の宿泊プランの中には、「お肉好きの方向けのプラン」もございます。お酒好きな方にもオススメ。ぜひお近くにお越しの際は、当館をご予約くださいませ。