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【旅行で着物】秩父銘仙の着付け体験でいつもと違う自分に変身!

旅行で着物-秩父銘仙でいつもと違う自分に変身

00:42 オープニング
02:13 秩父銘仙でいつもと違う自分に変身
05:42 秩父銘仙の魅力とは?
09:06 秩父銘仙の歴史
12:55 秩父銘仙の着付け体験「台湾の女子」
16:06 秩父銘仙の着付け体験「男性のお客様」
19:12 秩父銘仙の着付け体験「高校生4人組」
23:33 秩父銘仙の着付け体験「記念日お祝いのカップル」
26:06 エンディング

こんにちは。須崎旅館の女将、須崎真紀子(すざきまきこ)と申します。須崎旅館では、国指定の伝統工芸品「秩父銘仙」の着付け体験ができます。今回は「秩父銘仙」をご紹介します。

秩父銘仙を着て変身

今回の秩父銘仙ビフォー・アフターは、横浜市出身のりほさん。りほさんは、たくさんある秩父銘仙の中から、どれがいいかなと楽しそうに選んでいました。選びきれない様子でしたので、おとなしめの彼女に冒険してもらおうと、少し派手めの色柄をお勧めし、非常に楽しんでもらえました。すごく大人っぽくなりましたね。秩父銘仙を着ると、いつもとは違う自分に気軽に変身できます。

秩父銘仙の歴史

秩父銘仙は、明治、大正、昭和の時代に一世を風靡した着物です。江戸時代の終わり、日本は横浜開港とともに生糸の大量輸出が始まりました。明治初期、国策として養蚕業、製糸業の近代化がスタート。明治後半には、秩父銘仙は女性のおしゃれ着として広まりました。大正から戦前にかけては、染色の技術が発展し複雑な色柄が表現できるようになったため、大胆な色彩とデザインで多くの女性を魅了。秩父銘仙は、普段から着られる絹の着物として、今日まで長く愛されてきました。ちなみに、その頃盛んに「銘仙」を生産していたのは、秩父(埼玉)、伊勢崎(群馬)、桐生(群馬)、足利(栃木)、八王子(東京)で、五大産地と呼ばれています。

秩父銘仙と須崎旅館には、縦糸と横糸のようなつながりがあります。秩父銘仙が流行した当時、小鹿野町には生糸や繭を仕入れに来る人がたくさん訪れていました。遠くから来る人たちに休んでもらおうと、明治四十年(1907年)、当館の一代目「須﨑四郎」が、小鹿野町で旅館を創業しました。それが須崎旅館の始まりです。それから116年が経ちました。今こうして、四代目の女将の私が秩父銘仙のことを話しているのも不思議なものです。須崎旅館と秩父銘仙は、見えない糸で結ばれているのかもしれませんね。

これからも須崎旅館では、秩父銘仙の歴史や魅力を後世に伝え続けていきます。現在、秩父銘仙は織元が三軒ほど、養蚕に関しては二軒ほどになってしまいました。五大産地の中では、もうここ秩父でしか「銘仙」を生産していません。「秩父の伝統工芸を守りたい!」。そう想った私は、当館で「秩父銘仙の着付け」を始めました。ぜひ秩父にお越しの際は、秩父銘仙を着てみてください。いつもとは違う自分に出会える楽しさを感じられますよ。

お客様の秩父銘仙の着付け体験

外国の方の着付け

台湾から修学旅行で日本に来ていた一五歳の女の子たちが、秩父銘仙の着付けを体験しました。年ごろだからか、初対面の私(女性)の前でも着替えるのが恥ずかしい様子でした。このときはTシャツの上から襟だけつけて着物を着ました。好きな色柄を選んでもらったところ、ピンクや赤だらけになりました(笑)。彼女たちは、日本の着物を着たことがなかったみたいで、友達や家族に自慢したいと言っていました。写真もたくさん撮っていました。撮影後もしばらく秩父銘仙を着ていて、「ずっと着ていたい!」と言ってくださいました。

男性の着付け

埼玉県から来られた一人旅の男性が、秩父銘仙の着付けを体験しました。男性向けの秩父銘仙は数が限られていて、色も地味めなものが多い中、今回は画像の柄を選んでくださいました。この方、着物は初めてだったそうです。「こんなに光沢があって、見た目よりも着心地が軽い」と感動されていました。

男性の場合、年齢を重ねて腰回りがふくよかになると、恰幅がよくなり着物が似合います。若い方だと腰回りにタオルを入れて補正することもあります。男性の帯は、腰回りに締めるためです。個人的には、男性が秩父銘仙を着ると、知性や落ち着き、思慮深さを感じてしまいます(笑)。

高校生の着付け

小鹿野町の高校生4人が、秩父銘仙の着付けを体験しました。4人とも着物を着るのが初めてだったそうです。「成人式前から着物が着れて嬉しい」と言っていました。暑い時期でしたので、風通しがいいように、半幅帯という普段着着物で使う帯で締めました。「軽い、キツくない、ずっと着ていられる!」と彼女たちは大喜び。着付け後は、近所の十輪寺に着物でお出かけしました。皆さん女の子でしたが、一人だけ男性用の着物にチャレンジしてみたいということで、男性用の秩父銘仙を着ていただきました。こんなふうに、秩父銘仙は、普段とは違った自分に気軽に変身できて楽しいですよね。

男女カップルの着付け

須崎旅館に初めてお泊りの男女お二人が、秩父銘仙の着付けを体験しました。彼女の誕生日記念ということで、ペアでの着付けです。女性はピンクの秩父銘仙を選び、とてもキュートに。男性も格好良くまとまっています。当館では、足袋のプレゼントや草履・銘仙柄の小物入れの貸し出しもしていますので、手ぶらでお楽しみいただけます。

館内のレトロな雰囲気の中で秩父銘仙を着ると、まるでタイムスリップしたかのようです。お二人は、小鹿野町の歴史的な建物やお寺などに歩いてお出かけされました。たくさんの写真を撮るなど、よい思い出づくりができたそうで喜んでいました。

「秩父銘仙」の着付け体験で違う自分に

今回は、私の大好きな「秩父銘仙」を取り上げてみました。明治以降、秩父地域は「秩父銘仙」で栄えました。ここ須崎旅館も、「秩父銘仙」と共に116年歩んできました。この伝統工芸品を後の世に伝えていくのが私の使命だと想っています。ぜひ当館にお越しの際は、「秩父銘仙の着付け」を体験してみてください。銘仙を着て近所を散歩するだけで、まるで時間旅行をしている気分になれますよ。ぜひ秩父や小鹿野町にお越しの際は、当館をご予約くださいませ。